maxon Inside
バクテリアは立入禁止


体内で使用される超小型ドライブシステムは、微生物等の汚染物質のないクリーン環境で製造しなければいけません。高い規律とゼラチンが力を合わせるmaxon GMPクリーンルームへようこそ。
窓ガラスの向こうから光が差し込む真っ白な部屋には、maxon Groupの他の製造エリアとはまったく異なる世界が広がっています。湖と山脈に囲まれた環境にあるドライブスペシャリストの本社で、医療分野向けドライブの製造エリアが完成し稼働を開始しました。このエリアの空気中の粒子濃度は低く、常に監視されています。インスリンポンプや医療用投与ユニットなどに使用されるモータは、細菌やバクテリアが完全に除去されている必要はありません。このため、通常ならばこのクリーン環境で要件は十分に満たされています。
ただし、ハイテク医療分野向けデバイス、とりわけ埋込み型駆動システムの製造においては、まったく異なる要件が求められます。こうした用途での組み立ては、新設されたGMP規格エリア (Good Manufacturing Practice、適正製造規範) に移されています。このクリーンルームクラスでは、粒子濃度だけでなく、表面や空気中の微生物学的汚染物質も測定され、胞子、細菌、真菌の痕跡の有無が検査されます。この臨床環境では、換気技術、器具、特にこの環境で作業を行う人々に高い要求が課せられます。
清潔さは、規律に始まり規律に終わる
この環境で働く人々は、共通の厳格なプロセスとルールを常に順守しなければなりません。アルバネ・ロカナジとルース・ダ・シルバの2名の製造スタッフは、真空パックでクリーンルームランドリーから届けられた特殊ズボンと上着を着用しました。この衣類のハイテク素材は、抗菌性を備えています。2名はさらに、特殊衛生マスク、ヘアネット、手袋、白衣、帯電防止靴を着用します。
さらにこの2人は、6段階の衛生手指消毒手順で、肌に優しい消毒液で少なくとも30秒間手を消毒する必要があります。続いて、残留物を残さずに蒸発する純正アルコールで手袋を消毒します。こうした消毒手順により、粒子や細菌が手袋に付着することはありません。これらすべての手順は、あらかじめ定義された順序で行う必要があります。さらに、汚染された空気が外部からGMPルームに流れ込まないように注意しなければいけません。そのため、入室する際は、自動式エアロックで区切られた3つのゾーンを通過する必要があります。各ゾーンの気圧は先へ進むほど高くなるため、一度に開くドアは1つのみです。
クリーンルーム内部
クリーンルームの内部でも、スタッフは高い規律を守る必要があります。たとえば、手で顔に触れることは許されません。顔に触れてしまった場合は、手袋をただちに再消毒することを常に意識している必要があります。「この仕事は充実感があり、変化に富み、責任が求められるため、やりがいを感じています。当社のドライブが埋込み型システムに搭載されている以上、ミスは一切許されません」と、製造スタッフのアルバネ・ロカナジは語ります。さらに、間違いや誤りに対してオープンに意見を伝えることができる環境も必要です。チームリーダーのシュテファン・カトリナーは続けます: 「何か異常を感じたり、誤りが疑われたりする場合は、すぐにお互いに警告し合うことが重要です。批判は決して個人的に捉えず、常に客観的なものとして理解しています」。
作業面や空気中の細菌やバクテリアの量が一定の基準値を超えないようにするため、maxonは豊富な栄養成分を含むゼラチンを使用して定期的に試験を実施しています。これらの「寒天プレート」は、表面に押し付けられるか、または室内のあちこちに置かれます。ゼラチンは、微生物の繁殖の場として機能します。これを細菌培養器に入れて72時間が経過した頃には、汚染の有無とその程度を肉眼で確認できます。
このようなGMP環境の運用に伴う労力は計り知れません。そこで処理される埋込み型システムを特注されるお客様はごくわずかです。過去数年間、maxonのクリーンルームスペシャリストはこれらのプロジェクトから多くのことを学びました。シュテファン・カトリナーは次のように述べています。「私たちは総合的なノウハウを活かして、将来この分野でお客様からの注文をもっとお受けできるようになることを願っています」。
医療技術用ドライブシステムの詳細については、以下のサイトをご覧ください: medical.maxongroup.com
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maxon/Philipp Schmidli



