maxon Story
agriculture 4.0の駆動技術


農業分野は大きな変貌を現在進行形で遂げており、近代化が進んでいます。困難な労働条件の軽減、労働時間の最適化、農場のエネルギー自給自足開発、生産性の向上、農薬使用の削減など。農業事業者の負担を軽減するため、作業を自動化する多くのロボットの開発が進んでいます。農業機械メーカーが農家を支援するために考慮すべき具体的な技術的要件は何ですか?
コボット化: 農業事業者が直面する新たな現実
自律的で遠隔操作可能な農業機械の使用は、ますます多くの農業事業者にとって、日常業務の一部になりつつあります。この分野は、コボット化と呼ばれる人間とロボットのコラボレーションの時代に突入しました。真の生産アシスタントとして活躍するこれらの新型機械には、駆動式機械と同様に革新的で特に堅牢なモータユニットが必要です。
この農業分野向における人間とロボットのコラボレーションは、農業事業者が農薬の使用を削減する絶好の機会でもあります。センサーとモータユニットにより、農業用ロボットは土壌条件にも適応できます。これらのロボット技術は、すでに種まきや草取りなどの作業で目覚ましい進歩を遂げています。現在、農業分野は、製造産業および物流分野に次ぐ世界第3位の産業用ロボット市場です。
IP65保護等級
IP65は電気機器の欧州保護規格であり、液体または固体物質の浸透から保護されることを保証するものです。これは、機器の安全性を決定する重要な要素です。IDXモータの標準バージョンには、IP65保護等級が備わっています。これはすなわち、このロボットのモータが防水性と気密性を備えていることを示しています。
IP65保護等級 (1桁目は固体異物に対する保護等級、2桁目は水に対する保護等級) は、モータが水の浸入による腐食、種子や粉塵による損傷を受けないことを保証します。この保護等級を確保するため、ドライブモータメーカーは、他の分野と同様に、IEC 規格60529に準じた適切な試験を実施しています。
ただし、モータが完全な不浸透性を保持していないことは周知の事実です。このため、追加の保護措置が必要となります。これを実現するため、maxon Groupはコンパクトドライブを開発しました。モータの小型化により、モータユニット、エンコーダ、ブレーキ、電装部品をひとつのケーシングに収めることが可能になりました。これにより、水やほこりの浸透に対する耐性が向上します。しかしながら、モータは水没には耐えられません。さらに、すでにパッケージ化されているコンパクトなモータを使用することは、メーカーにもメリットをもたらします。すでにパッケージ化されたモータを使用することで、固有のケーシングを設計するために追加調査を行う必要がなくなるためです。
農業用途向けのIP電動ソリューションをお探しですか?
高性能と競争力
農業分野は、生産性における多大な課題に直面しています。農業機械、特に自動播種機には、持続可能な性能の高さが必要です。毎日、あるいは1日に数回もメンテナンスサービスに電話する時間が取れる農業事業者は皆無だからです。このため、使用される機械は、信頼性の高いものでなければなりません。この信頼性を確保するには、農機メーカーは、設計して市場に導入するデバイスのモータユニットが確実に機能することを確信する必要があります。
maxonでは、イノベーションの力を利用することで、必須の規格、保護等級 IP65、安全性、およびモータ性能を組み合わせることが可能になっています。
• 競合他社よりもコンパクトで効率的なモータユニット
農業機械、とりわけ播種機においては、これらのモータユニットを導入することで全体的な収益性の向上が可能となります。ポジショニングコントローラを備えたブラシレスIDXコンパクトドライブは、自動調整を可能にし、さらに高い出力を発揮します。さらにこのシステムは、IP65認定を受けており、確実な保護が保証されます。
• 通信バスによるメンテナンス作業の簡易化と遠隔操作が可能な農機の実現
通信バスにより、モータドライバとオンボードコンピュータ (または自動化システム) がリアルタイムで通信できるようになります。これにより、さらには農機の遠隔操作も可能になります。このため、情報をより把握しやすくなり、農業事業者による日常のメンテナンス作業もさらに容易になります。また、故障を回避するための予知保全もできるようになります。結果として、農業機械/ロボットの修理費を大幅に削減し、生産性と収益性を向上させることが可能となっているのです。
• デュアル温度センサーによる最大限の安全性
現在、市場に挿入されているほとんどのモータには、温度センサーがモータ外側に装備されています。これにより、過熱や安全対策の遅延が発生し、火災の危険性が生じます。こうした問題を解消するため、IDXモータユニットには2台の内部温度センサーが装備されています (ひとつはモータ内部に、もうひとつは電子回路領域内に取り付けられています)。このため、問題が検出された場合、モータはケーシング全体が過熱される前に、すみやかにセーフティモードに切り替えられます。
• モジュラリティ
IDXモータはフランジに合わせて適合させることができるため、既存のソリューションを簡単に置き換えることができます。このため、より高い出力と性能を得るために機器全体を変更する必要はありません。こうした特性によって節約が可能となり、生産方法を根本的に変革し、僅かな労力で生産性を向上させることができる有益な効果を農業事業者にもたらします。
このシステムでは、IDXモータの堅牢性とコンパクト性が、統合式電子システムを搭載したモータと組み合わされています。これにより農業事業者は、コストを調整しながら、より簡単にfarming 4.0に移行することができます。
maxon Groupは、産業分野におけるお客様のニーズを常に的確に把握しています。当社は、規格に準拠し、根本的な技術進歩に貢献する強力なドライブモータを設計しています。
IDXについてもっと知りたいですか?
新しいIDXシリーズの詳細はオフィシャルウェブサイトをご覧ください

