maxon Story
最小侵襲手術


Bristol Robotics Laboratoryは、ロボット支援最小侵襲手術(RAMIS)を開発するプロジェクトにmaxon製品を導入しています。
ロボット支援による最小侵襲鍵穴手術
最小侵襲鍵穴手術でロボットを使用することにより、従来の最小侵襲手術と比較して、視覚、精度、器用さの向上など、多くの利点が得られます。SMARTsurgプロジェクトは、ロボット支援MIS実行のための高度なシステムを開発するために発足しました。
臨床分野、学術分野、産業分野の経験豊富なパートナーで構成されているこのプロジェクトには、ヨーロッパ全土の10の団体・機関から成るチームが参加しています。そうした機関のひとつがBristol Robotics Laboratory (BRL) です。maxonは、すでにさまざまなプロジェクトでBRLと協力関係にあり、RAMISにおける支援の依頼を受けたことを大変うれしく思っています。
同チームは、maxonのDCモータとコントローラを使用して、体内に挿入する3本指の手術器具を駆動および位置制御しています。この器具は執刀医の手に被さるようにフィットする外骨格によって制御されます。さらに、執刀医が体内の実際の状態を観察することができるスマートグラスの開発も行われています。同チームは、maxon製品が使い勝手が簡単で、この応用分野に必要な精度と高い電力密度を提供していることを突き止めました。
BRLは maxonオンラインコンフィギュレータを使用して、DCX 19 Sブラシ付きDCモータ, GPX 22 ギアヘッド、ENX 10 エンコーダの選択と構成を行いました。maxonコンフィギュレータの利点は、リードタイムが短いことです。
maxon製品をオンラインで設計することで、出力トルク、速度、エンコーダフィードバックにおいて最適なパッケージが実現されました。また、3D CADモデルなど、公開されているパッケージの完全な技術詳細も含め、物理的な寸法も、ボタンを押すだけで簡単かつ迅速に実装可能となりました。さらに、maxon EPOS2位置決めコントローラとCAN通信プロトコルを使用して、各軸が位置、速度、トルクに関するマスターコントローラからのコマンドに確実に応答するようにしました。
BRLの医療ロボット学教授であるサンジャ・ドグマジ氏は、「RAMISの人気は着実に高まっていますが、患者の転帰を改善する方法や他の処置を適用する可能性はまだ十分に実現されているとは言えません。その主な理由は、現在の機器、制御システム、および執刀医へのフィードバックにおいて重大な限界があるためです」と説明しています。「とりわけ、アクセス制限、力のフィードバックの欠如、臓器が占有する限られた空間での硬いツールの使用などが、完全導入への課題となっています」。
ロボット手術プラットフォームの開発により、3Dビジョンが導入され、器用さのレベルが大幅に向上しました。ロボット支援による最小侵襲手術は、執刀医の負担の軽減、トレーニング時間の短縮、精度、安全性、手術時間の短縮を実現します。