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包装業界の課題

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環境悪化の懸念が叫ばれる中、包装業界では再編が進んでいます。ライフスタイルの変化と原材料価格の高騰により、この動向は確固たるものとなっています。食品加工産業を中心とするこの業界は、今後数年間で数千億ドルの価値があると予想されている大規模産業です。包装業界で競争力を維持するために、今後 10 年間で直面することになる課題は何でしょう?それは主に、この業界が使用する技術における課題です。以下に、いくつかの答えを紹介しましょう。

包装業界は今、相互に矛盾する要件のジレンマに苛まれています。ひとつには、より多くの生産量を必要とする環境で事業を行いながら、利益を追求しなければならないこと。これと同時に、環境へ配慮する責任を負い、必要な環境保全への取り組みも期待されています。これには、すべてのプロセスの見直しと、原材料の置き換えが必要となります。個別のカスタマイズが可能で、100%リサイクル可能、堆肥化可能または食用可能なパッケージ。こうした要件に対応するには、業界の再設計が絶対に必要です。パッケージング (包装) はブランドのコミュニケーションツールであり、新製品の発売には不可欠です。そこで、この事業には高性能の機械が必要となります。

この業界の健全性を保つには、産業における大きな問題と向き合うことになります。パッケージングの世界は、より高い収益性を確保しつつ、環境要件に準拠するソリューションを必要としているのです。 

高性能機械へのアクセス

包装分野の機械装置は常に進化しています。ただし多くの企業は、コストの兼ね合いからこの変化に追従することができません。収益性が生産速度に左右されることを考えると、この分野ではドライブモータの開発が最も重要であり、機械装置を一新するよりもコストをかなり低く抑えることができるという事実を確認できます。

コンパクトで効率的なモータ

生産ラインの高速化と収益性の向上は、コンパクトで高性能なドライブを備えた自動包装機を装備することと同義です。たとえば、標準バージョンのブラシレス IDX モータには位置決めコントローラが内蔵されており、自動調整が可能です。これらのコンパクトなドライブは、定格トルク 794 mNm と定格回転数 6000 rpm を発揮し、高い出力密度 (308 W) を実現します。さらに、納期も非常に短くなっています (約 4 週間)。

その結果:

  • 包装機械装置の生産速度が向上し、メンテナンスもほとんど必要ありません。
  • 納期が短縮されます。
  • 当社の IDX システムは、開発サイクルを最適化する機械装置の共通通信バスに対応します。

IDX についてさらに詳しく見る

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リモートでメンテナンスを実施

産業用機械のリモートメンテナンスは、IoT (Internet of Things = モノのインターネット) によって新たな局面を迎えています。ただし、それらに先行し拡張された通信バスにより、モータドライバとコントローラ (コンピューターまたは自動化システム) 間の通信はすでに可能になっています。

従来の形式の生産ユニットでは、特にインターネット接続を介して機械とそのモータの管理をリモートでプログラミングすることは一般的でした。スマートセンサを追加することで、従来のメンテナンスと予知保全をリモートで実行できるようになりました。また、故障を最小限に抑える目的でデータも収集しています。いずれにせよ、リモートメンテナンスは、生産停止とこれによる収益性喪失のリスクを軽減しています。リモートメンテナンスは、機械の技術コンポーネントおよびそのモータの両方で可能です。

さらに、CANopen および EtherCAT 通信バスにより、調整可能なデジタルおよびアナログ入出力を多くのデバイスプロファイルに適合させることも可能です。また、無料のライブラリのように、直感的なコミッショニングソフトウェアも提供されています。

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既存の環境に適応するモータの選択

イノベーションを実現するには、既存の機械をすべて変更する必要があります。しかしながら、機械が長期間で減価償却される産業部門では、一般的にはこのような選択肢はありません。しかし、既存の機械を一新せずとも新しいモータに入れ替えることで収益の低下を回避することができます。

現在どのようなソリューションを使用しているかは関係ありません。当社のオンラインコンフィギュレータでは IDX シリーズをモジュール式 (フロントフランジ、ケーブル、軸の定義など) として構成し、既存の機械装置に適応させることができます。

柔軟かつ革新的、かつ環境に配慮した機械

環境悪化への懸念が叫ばれる現在、包装業界は、特に環境に配慮した素材 (エネルギー消費量が少なく、リサイクルが容易なもの) を採用することによる再編を余儀なくされています。そのような事情により、現在では数々のメーカーが再生プラスチックを生産ラインに取り入れると同時に、特に代替ソリューションを見つけるための研究開発に投資しています.

劇的に変化する市場の需要を満たすため、包装業界はプロセスをもっと簡単に変更できる、柔軟でカスタマイズされたモータシステムを備えた機械を求めています。こうした機械を導入するには、いくつかの点因を考慮する必要があります。

  • モータを迅速に試験できること。IDXモータは、通常の市場平均納期が 19週間であるのに対し、4週間以内に納品されます。.この点は、機械のメンテナンスにとっても重要です。迅速に納品されること、そしてモータのモジュール性は不可欠な要素です。このため、これは競争力に優れたソリューションともなっています。 
  • 内部温度の制御は、動作サイクルという限られた時間内で、過負荷状態で動作するように設計された IDXなどのアクチュエータには不可欠です。IDXは、内部温度センサと自動ディレーティングまたはシャットダウンによって、モータ巻線と電子機器の損傷を防ぎます。さらに、構成可能な連続/ピーク電流制限により、機械メーカーまたはオペレータは、アプリケーションの要件に基づいて出力トルクを調整することができます。
  • IDXは、高性能の CANopen または EtherCAT バスインターフェースを装備しています。これらは通常、PLCがドライブを動的に制御し、プロセスデータをその場で収集するために使用されています。maxon の EPOS Studio ソフトウェアによる初期コミッショニングやテストを簡単に行えるよう、USBポートも追加装備されています。アプリケーションでリアルタイムのデータ交換が必要でない場合は、Windowsまたは Linuxシステム環境 (PC、Rapsberry Pi など) および maxonの「EPOSコマンドライブラリ」を使用して、CANopen または USBを介して IDXでコマンドを実行することもできます。

包装業界は今、その歴史の転換点にあります。企業は、これまで以上に、品質と生産性の要件を満たす高性能機械を必要としています。maxon はこの業界における変化に対応するために、より高性能で信頼性の高いドライブモータを開発しています。maxon は、常にお客様のニーズを重視しています。

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Author: Madeline Vassaux

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